半導体に思う

キーホルダーの半導体で、ふと思った。半導体とは・・・

はんどうたい【半導体】固体のうちで、電気伝導率が金属ほどよくないが、絶縁体よりはずっといいもの。整流器やトランジスターなどに利用。セレン・ゲルマニウムなど⇔導体
(小学館「新選国語辞典第七版」より引用)

当たり前だが、絶縁体(電気通さない)と、導体(電気通す)の中間である。つまり、どっちでもない、中途半端な代物であるともいえる。

世の中では、「中途半端は良くない」と言われがちなようだが、果たして本当か?

 必ずしもそうとはいえないだろう。何故なら、半導体のような、一見どっちつかずの物体が文明の発展に役立っているのだから。導体や絶縁体といった「はっきりしている物」だって、当然役に立っているけれども。また地球上には、とてつもなくたくさんの種類の動物が生きている。地球の生命がこれほどまで多様性を持てたのも、時折発生してきた「突然変異という名の半端さ」のお陰ではないだろうか?


 コンピューターには1か0しかない。人間の脳が出す命令は突き詰めれば同様だろう。しかしながら、実際には人間はファジーだ。例えYESかNOの答えを出そうとするときでも、大抵そのはざまで多かれ少なかれ行き来する。結局答えが出ないこともあれば、「両方ともアリ(ナシ)だ」とする事だってある。この判断は、機械には出来ない。少なくとも現時点では。

 素早く状況を判断し、行動することが求められる現代社会においては、時にこのファジーさが邪魔になることさえあるだろう。しかし、もし本当にファジーさをこの世の中から消してしまったなら・・・

 「決まった」物事しかせずに発明は成されなくなり、「決められた」生命しか生まずに生き物は進化のチャンスを完全に失う。そして、「イレギュラーな(自力でコントロール不可能な)何か」によって、滅ぼされ、そこには何も残らない・・・。つまり、世界は存続し得ない。

 現代日本では「皆平等だ」とする教育がなされているが、それは必ずしも正しくないと思う。一握りの優秀(と思い込まされている可哀想)な子供だけに優れた教育をするエリート教育は正しいとも思えないし、人間の歪んだ差別意識(「部落」「生い立ち」「家庭環境」とかによる)を決して許していいわけはない。が、現在の「エセ平等」教育の方がよっぽどヤバイ。
 結局それは、「同じであるか否か」に集約されかねないからだ。ファジーを許さず、皆同じように考え、行動するような人間を育てる。統制する側の政府にとっちゃ都合はいいだろうが、長い目で見たらヒトラーのような衆愚政治へと転落し、国家自体が危うくなる事態にもなりかねない事に、文部科学省は気付いただろうか?・・・一部では既に見直しが始まっているという。

 社会をみればこの、”「1or0」only弊害”ともいえる悪影響は既に出ている。このところ立て続けに起こっている少年犯罪において、垣間見ることができそうだ。事件を起こした少年たちは、大抵(?)「気に入る」「気に入らない」といった2通りしかない。

 例えば、お金が欲しいと思っていたとする。お金を持っていそうな人がいた。どうするか?悪い少年は「金が欲しいから取る」とばかりに強奪する。
 この時その少年にはきっと、「金がほしいか否か」という判断しか働いていない。
「けど、人から奪ったらその人が困るだろうから取らない」とか、「おまわりに捕まったり、学校に通報されるのは嫌だ」といった判断はない。もちろん道徳観や想像力の欠如ともいえるが、「こう思うから」という事で短絡的に行動している点は”「1or0」only弊害”だろう。もし、人間が「迷う」という「中途半端な行動」を完全に棄ててしまったら、こんな悲劇があちこちで繰り広げられかねない。こうならないように、子供を育てるのが本当の教育なのではないか?

 まあともかく、この世界において、「中途半端なもの」は、必ずしも排除すべき悪しき存在ではないといえるだろう。ろくに考えもせず、「いい加減に作った中途半端」は無闇に容認すべきでないが。

 ・・・何か上手くまとまって無いなあ。この文も受け売りと独断で中途半端かも(笑)
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by CHABO-online | 2004-08-27 02:27 | 色々あれこれ | Comments(0)

soychickenです!こんなタイトルですが、城見ヶ丘駅とは余り関係ありません・・・(占いでこの名が大吉だったから)但し、当ブログには「い鉄分」を配合しておりますw※2010.02.08商号変更(旧称:伝説の海芝浦)


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