にんげんだもの。BYみつを
2004年 10月 28日
故・「相田みつを」さんは、詩人であり書家でした。詩も書いて、かつそれを自分で作品として筆で書いている(つまり詩人と書家を兼ねている)方は珍しかったそうですよ。まあ、確かにそうですね。たいてい書家は「他人の詩」しか作品にしませんし、詩人は詩人で、自分の作品を書く事はありませんから・・・
彼の作品は、一見乱雑に書かれているように思えますが、その筆跡を見ると乱れているのではなく、法則性があることがわかるでしょう。みつをさんの字は、書き方を考えるとむしろ非常にレベルの高いものにも思えてきます。
命。その途方もないエネルギーを。
人間。煩悩、苦しみ、悲しみを抱えつつも、懸命に生きる姿の美しさを。
仏様。そんな人間を見守って下さる慈悲の深さを。
表現する為に、あのような字となったのでしょう。
そして、字以上に美しいのは、そこに書かれた言葉です。
最近、ボン・ボヤージュの「ちびぎゃらりい」が巷で人気ですが、人間は何故これ程までに、こうした「言葉」に心打たれるのでしょうか?
作品を見ながら、私もいつの間にか、様々な事に想いを巡らせていました。ある詩では自分を振り返り、ある詩では友人の事を思い出したり・・・。
そんな中で、一番印象に残った言葉がありました。「つまづいたって・・・」もいいですが、心にガツーンと来たのは下の詩です。
「生きていて よかった 生かされてきて よかった
あなたに めぐり 逢えたから みつを」
(相田みつをさんの詩より引用)
そしてミュージアムショップで、ミニシール小箱とポストカードをちゃっかり買って帰りました。。。